会長挨拶

第70回日本呼吸器学会・日本結核病学会九州支部
春季学術講演会
会長 松瀬 厚人
長崎大学大学院医歯薬学総合研究科展開医療科学講座
呼吸器病態制御学分野(第二内科)

第70回日本呼吸器学会・日本結核病学会九州支部 春季学術講演会会長

この度、第70回日本呼吸器学会・日本結核病学会九州支部 春季学術講演会の会長を拝命し、大変光栄に存じております。このような伝統ある学会を開催する機会を与えていただきました会員の皆様に心から感謝申し上げます。平成25年6月29日に長崎ブリックホールで開催させていただきます本学会を、過去の盛会に恥じないような有意義な学術講演会にするべく、教室員一同力を合わせて準備を進めてまいります。

昨今の医師不足問題の中でも、呼吸器科医の不足は全国的に大きな問題となっています。循環器、消化器等に比べて、検査や治療の手技が限られ、難解な肺機能検査の理解や職人芸的な画像の読影を要すること等が要因として考えられます。一方で、世界に類を見ない高齢化と先進国としては高い喫煙率を背景として、我が国の呼吸器疾患の患者は今後増加の一途を辿ることが予測されています。本学会では、これからの日本の医療を担ってゆく若い先生方に呼吸器診療の面白さを知ってもらうとともに、すでに呼吸器科医として第一線で活躍しておられる先生方に未来への明るい展望を持っていただくことを期待して、“飛翔”というテーマを設けました。このテーマのもと、シンポジウムでは臨床の花形である呼吸器疾患の急変への対応を取り上げました。教育講演では、呼吸器診療の入り口である胸部画像診断に関して、長崎大学臨床腫瘍学の芦澤和人先生にご講演いただきます。特別講演は、難治性呼吸器疾患治療の最後の砦である肺移植に関して、我が国の第一人者であられる岡山大学胸部外科の大藤剛宏先生にご講演をお願いしました。日本の西洋医学発祥の地であるここ長崎から、呼吸器診療が未来へ“飛翔”することができるよう、多くの学会員の先生方のご参加を心からお待ち致しております。

最後になりますが、今回の開催にあたりご協力、ご支援を賜りました諸先生方、協賛企業の皆さま方に心から感謝の意を表します。