活動性分類の運用について結核登録者に対する管理および統計の便宜に資するための病状や指示の分類については既に当委員会は声明(平成7年4月9日「結核症の活動性分類の改訂について」、結核 70:491−492、1995)を公表したが、その後国においてもこの声明に沿った方向で関連の制度の改訂が進められている。そこで改訂された分類の運用について補足することが求められている。これにつき当委員会は検討を重ねた結果、以下のように定めることが適切であると考えるに至った。以下前回改定の内容を含めてその運用の基準を掲げる。
2)菌所見 肺結核について、診断時の結核菌検査所見によって以下のように分類する。治療開始後6ヶ月以内に、AあるいはBの者でより若い番号の所見が得られた場合にはこれに訂正する。ただし@、AあるいはBだった者が非定型抗酸菌陽性と判明した場合はC「非定型抗酸菌陽性」に変更する。この分類は登録後6ヶ月以後は変更されない。
3)治療の既往 今回の登録時より以前の結核に対する化学療法の状況によって以下のように区分する。この区分は全登録期間を通して変更されない。
4)活動性分類 4-1.分類の原則 現在結核のために登録されている者に対する管理の区分を示す分類である。最新の医師の診断(注2)による指示とその 診断の時期からの経過期間に基づいて随時決定される。
4-2.区分の変更 この分類の変更および登録者の登録からの削除については、以下の基準に基づいて保健所長が判断する。 (1)不活動性 予定の治療を順調に終了した者は不活動性に移行する。 さらに、活動性結核であったが医療費公費負担申請の有効期限を過ぎて2ヶ月以上経過した時点でもまだ公費負担申請が行われていない者であって、最近の菌所見が2回ともに陰性であることが知られている場合には「不活動性」としてよい。 (2)活動性不明 「病状に関する診断結果が得られない」とは最近1年以内の病状に関する診断結果が得られない状態と解釈する。 (3)不活動性の者の登録削除 はじめて「不活動性」に区分されてから最長3年間を限度とし、以下の基準に基づき登録から削除する。 @肺結核塗抹陽性初回治療例であって順調に治療を完了した者では治療終了後2年で削除する。なお、「治療基準」に定める期間を越えて長期に治療が行われた例については、その超過期間を考慮してより早期に削除してもよい。 A肺結核「その他の結核菌陽性」、「菌陰性その他」および肺外結核で順調に治療を完了した者では治療終了後それぞれ2年、1年で削除する。なお、「治療基準」に定める期間を越えて長期に治療が行われた例については、その超過期間を考慮してより早期に削除してもよい。 B上記@、Aにかかわらず、再発のおそれがとくに著しいと思われる者については治療終了後3年以内の範囲で経過観察を継続する。 ここで「再発のおそれがとくに著しいと思われる者」とは、例えば再発例、受療が不規則だった者、薬剤耐性のあった者、糖尿病・塵肺・人工透析患者・副腎皮質ホルモン剤使用患者、その他の免疫抑制要因を持った者、その他医師がそのように判断する者を指す。 C初感染結核(マル初)例では結核感染の疑いが特に濃厚な者では治療終了後1年間、その他の者では治療終了と同時に削除する。 (4)活動性不明の者の登録削除 活動性不明の者については病状把握のため管理検診の実施が必要であるが、これに3年以上継続して応じない者については、知られた最後の菌所見が陰性である者および結核菌陽性所見が一度もない者に限り、登録から削除できる。それ以外の者にあっては、管理検診に5年間継続して応じない場合に登録削除としてよい。 5)総合的な分類 結核のために登録されている者への指導のためには上記の各分類を適宜組み合わせて区分するが、統計上の便宜のためには以下のような総合的な区分を用いる。 5-1.新登録者に関する統計 a)肺結核活動性・喀痰塗抹陽性・初回治療 b)肺結核活動性・喀痰塗抹陽性・再治療 c)肺結核活動性・その他の菌陽性 d)肺結核活動性・菌陰性その他 e)肺外結核活動性 f)マル初(別掲) g)非定型抗酸菌陽性(別掲) 5-2.現在登録者に関する統計 a)肺結核活動性・喀痰塗抹陽性・初回治療 b)肺結核活動性・喀痰塗抹陽性・再治療 c)肺結核活動性・その他の菌陽性 d)肺結核活動性・菌陰性その他 e)肺外結核活動性 f)不活動性 g)活動性不明 h)マル初(別掲) i)非定型抗酸菌陽性(別掲)
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日本結核病学会予防委員会
委員長 森 亨 委 員 久世 彰彦、 佐藤 博、 前田 秀雄 山岸 文雄、 荒川 正昭、 五十里 明 門 政男、 倉岡 敏彦、 津田 富康
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